売上につながるお気に入り機能の使い方とShopifyアプリ5選【選び方ガイド】

売上につながるお気に入り機能の使い方とShopifyアプリ5選【選び方ガイド】

自社ECサイに導入されている「お気に入り機能」、そのポテンシャルを最大限に活かしきれていますでしょうか。

ECサイにおけるお気に入り機能はユーザーの単なる備忘録から進化し、通知機能を併用して、登録商品の「値下げ」や「再入荷」をメールやLINEでお知らせし、ユーザーの再訪問や比較検討をスムーズにすることで、購入率(CVR)と顧客生涯価値(LTV)を最大化する極めて重要な役割を担っています。

画面越しでユーザーの顔が見えないECだからこそ、こうした「顧客行動(関心)」をベースにした施策が成功の鍵となります。まさにMA(マーケティングオートメーション)の鉄板施策ですが、Shopifyストアを運用する中で、「実は本来期待していた通りの運用ができていない」というケースは少なくありません。

そこで本コラムでは、お気に入り機能が持つ本来のメリットや重要性を改めて解説します。さらに、ECサイでの顧客体験を最大化しつつ、将来的なマルチチャネル連携も見据えた最適なShopifyアプリの選定・実装方法をご紹介します。

お気に入り機能導入のメリット

ECサイトへお気に入り機能を導入するメリットをまとめました。

  • 在庫管理の効率化・発注数の目安
  • 売上・利益アップ
  • 再訪問・回遊率アップ
  • 顧客満足度アップ
  • 自動通知による社内リソース緩和

ユーザーに「お気に入り登録」自体を行なってもらうメリットとして、お気に入り登録数は「ユーザーの潜在需要」の可視化につながります。これにより、需要予測による在庫管理の効率化や、適切な発注数の目安としても大いに役立ちます。

そして、そのデータをもとに「値下げ」や「在庫残りわずか」などの通知を配信すると、ユーザーが能動的に登録した商品(=購入意欲の高いデータ)をベースにした配信になるため、一斉配信のメールマガジン等に比べて圧倒的に高いCVR(購買率)とコストパフォーマンスを誇り、より効果を発揮します。

さらに、これらの一連の通知を「自動配信化」することで、商品在庫データと連動して自動配信されるため、施策効果も最大化させると同時に運用側の手動配信コストを大幅に削減できます。加えてユーザーにとっても「欲しい情報だけが届く」ためノイズにならず、顧客満足度の向上と社内リソースの緩和を同時に実現できるのが最大の特徴です。

Shopifyお気に入りアプリ導入後の”あるある”(課題)

Shopifyでお気に入り機能を導入する方法はいくつかありますが、Shopify App Storeで公開されているお気に入り機能のアプリを利用することがテーマ改修コストなどもなく簡単に導入することができます。しかしながらアプリ利用後に私自身も実際に体験しましたが「やりたかった事が思うようにできていない」のような内容もよく聞きます。

具体的には以下のような内容です。

  • LINEやモバイルアプリなど希望する配信ツールでお気に入り関連通知の自動配信ができなかった
    • Shopify Flow連携がされておらず、必要なトリガー・アクションが備わっていなかった 等
  • 配信を自動化できても、実際にはやりたかったことの一部しか配信ができなかった
    • 導入しているお気に入りアプリの仕様上、一定期間内で1顧客あたりに配信できる通数が制限されていたり、メールの中での商品提案数が少ない(1通1商品まで)等
  • オンラインストア(WEB)とモバイルアプリでお気に入り商品情報が連動できない
    • お気に入り商品情報を連動するには、Shopify Flowのトリガー・アクションがお気に入りアプリとモバイルアプリ相互に必要となるが、お気に入りアプリ側でアクションが不足しており実現が難しかった

自動配信の導入・設定が進まない背景には、設定の難解さ(コード編集など)と現場の人的リソース不足などがありますが、さらに大きな原因となるのがアプリ導入前の「要件定義」不足です。

海外製アプリでサポート情報が限られているなか、Shopify特有の仕様を熟知していないと、「Shopify Flowのトリガーがない」「配信通数に上限がある」といった落とし穴を見落としてしまいます。「値下げ通知を送りたい」という目的だけでなく、自動化の仕組みや配信制限まで事前に把握しておくことが、導入後の「こんなはずじゃなかった」を防ぐ鍵となります。

Shopifyお気に入りアプリ選定ポイント

  • 代表的な機能(最低限必須)

    • 商品のお気に入り登録
    • マイページなどでお気に入りリストの表示
    • ユーザーあたりのお気に入り登録上限数が豊富
    • Shopify Flow連携
  • プラスアルファ要素(成果の差がつく)

    • お気に入り登録商品の単位が「商品(品番)」か「バリエーション(SKU)」
    • フロントでのお気に入り登録数の表示(♡の件数)
    • ダッシュボードなどでのデータ分析
    • 値下げ・再入荷・残りわずかなどの自動通知がメール・LINE・アプリなどで配信
    • 配信数量の制限ナシ

細かな機能は多数ありますが、「代表的な機能」に挙げた要素は、成果を出すためのお気に入り機能として最低限押さえておきたいラインです。特にメールやLINEなどの外部サービスと連携して通知を送りたい場合、Shopify Flowとの連携可否は最重要チェックポイントになります。

また、見落としがちなのが「プラスアルファ要素」です。例えば、お気に入り登録が「商品単位」か「バリエーション(SKU)単位」かでユーザーの利便性は激変しますし、ECサイトの規模によっては「配信数量の制限」がボトルネックになることもあります。

アプリのプランによって解放される機能は大きく異なります。「とりあえず一番安いプランで」と選んでしまうと、やりたかった施策が実現できないケースも。目先のコストだけでなく、「自社が実現したい顧客体験」から逆算したアプリ・プラン選びが重要です。

Shopifyオススメお気に入りアプリ5選

直近では使いやすい日本製のものやWEBでの顧客体験を最大化しつつ、モバイルアプリ展開時にもお気に入り情報をシームレスに同期できるようなお気に入りアプリも登場しています。

お気に入りアプリ選定ポイントをベースに比較表を用いてオススメアプリをいくつかご紹介します。

1. MultiLikes|商品・ブランド・記事お気に入り

https://apps.shopify.com/multilikes?locale=ja

2026年にリリースされた日本製アプリです。Shopifyを利用していると、完全日本語のUIにすごく有り難みを感じます。

MultiLikesはお気に入り機能に特化したアプリで、商品軸以外にもブランド・店舗・コレクションなどお気に入りカテゴリが幅広いことが特徴です。Shopify Flowトリガー・アクションも用意されており、メール、LINEでの配信も可能。さらにAppifyともデータ同期が可能となっております。

主な機能

  • 商品・ブランド・店舗・コレクション・ブログ記事・ページなどストア上全てのコンテンツにおいてのお気に入り登録
    • 商品はバリエーション(SKU)単位での登録
    • スタッフ・コーデも対応可能(要問い合わせ)
  • お気に入り登録した商品の「値下げ」、「再入荷」、「在庫残りわずか」の自動配信
    • Shopify Flowのトリガー・アクションがあり、メール・LINE・Appifyで可能
  • マイページや専用ページにてお気に入りリストの表示
  • 管理画面ダッシュボードよりお気に入り登録推移の確認
  • 1顧客あたりの1日の配信上限指定
  • 再入荷や在庫残りわずかの在庫数の閾値設定
  • 一部お気に入りアプリからの移行対応(Prime Review、Wishlist King(swish)、Wishlist Plus)

など

MultiLikesヘルプガイドはこちら

2. Prime Review

https://apps.shopify.com/prime-review?locale=ja

弊社「Appify-モバイルアプリ」を利用しているマーチャントでも導入実績のある日本製のアプリです。お気に入り機能以外にも、商品レビュー、Q&A(FAQ)の機能が備わっています。Prime ReviewもShopify Flowのトリガー・アクションも用意されているため、自動配信に加えて「Appify-モバイルアプリ」とお気に入り商品データの同期も可能となっています。

主な機能

  • 商品のお気に入り登録(バリエーション単位)
  • 専用ページでのお気に入りリストの表示
  • お気に入り登録した商品の「値下げ」「再入荷」「在庫残りわずか」の自動配信
    • Shopify Flowトリガー・アクションがあり、Appifyとのデータ同期が可能
    • Prime Review内にメール機能が装備
  • 商品レビュー
  • Q&A(FAQ)
  • 管理画面ダッシュボード

3. LEEEP

https://apps.shopify.com/leeep?locale=ja

店舗スタッフコーディネートや特定のスタッフのお気に入り登録機能に加え、新たに商品のお気に入り機能がリリース予定です。お気に入り機能以外にも、SNS連携でUGCコンテンツの自動収集や、商品レビュー機能など多様な機能が備わっており、ノーコードで簡単に導入・リリースが可能です。

主な機能

  • 幅広いお気に入り登録機能(スタッフ、コーディネート、商品※)
  • ソーシャル機能
    • 個別スタッフのコンテンツ投稿(静止画、動画)
    • コーディネート投稿
  • レビュー機能
  • UGC機能(Instagram連携)
  • 動画コマース機能

4. Swym Wislist Plus

https://apps.shopify.com/swym-relay?locale=ja

Shopifyでも人気の高い海外製お気に入りアプリの1つです。ゲスト会員でもお気に入り機能が利用でき、プランに応じて様々な機能が揃っています。

弊社調べですと、お気に入り登録数はプランごとに累計保存アイテム数に上限が設けられており、ユーザー単位ではなくストア全体での総保存数のキャップがあるのでストアの規模に応じては注意が必要かもしれません。その他機能もプランに応じて利用可能な機能が異なりますので、用途に応じたプラン選定を行いましょう。

主な機能

  • 商品のお気に入り登録(バリエーション単位)
  • 専用ページでのお気に入りリストの表示(モーダル)
  • 管理画面ダッシュボード
  • 在庫残りわずか、値下げ、再入荷通知
  • Shopify Flow
  • Klaviyoでの自動配信機能(再入荷、在庫残りわずか、値下げ)

5. Swish(旧 Wishlist King)

https://apps.shopify.com/wishlist-king?locale=ja

こちらも海外製ですが人気の高いお気に入りアプリの1つです。Shopifyテーマにノーコードで導入ができ、ボタンなどのデザインやアイコン、ウィッシュリストページなどを自由にデザインできるカスタマイズ性の高さが特徴です。メールではKlaviyoさらにはGA4との連携が可能となっていますが、Shopify Flowとの連携が現時点ではない為、Flowを用いた配信は現状行えず、マーケティング運用方法によっては注意が必要です。

主な機能

  • 商品のお気に入り登録(バリエーション単位)
  • 専用ページでのお気に入りリストの表示
  • 管理画面ダッシュボード
  • Klaviyoでの自動配信機能(再入荷、在庫残りわずか、値下げ)

まとめ

ECサイトにおける「お気に入り機能」は、ユーザーにとっての単なる便利ツールではなく、CVRとLTVを最大化するための最強の「顧客起点マーケティング」の基盤になり得ます。しかし、海外製アプリの仕様の壁や、オンラインストアとモバイルアプリチャンネルによるデータ分断によって、そのポテンシャルを100%活かしきれていないストアが少なくないのも事実です。

せっかくユーザーが「欲しい」と能動的にサインを出してくれているのに、適切なタイミングでお知らせ(値下げ・再入荷)が届かないのは、ストアにとってもユーザーにとっても最大の機会損失と言えます。

今回紹介した日本製アプリは、これらの一歩踏み込んだ要件をクリアし、「Appify-モバイルアプリ」との連携によって、ブラウザとモバイルアプリの垣根を越えたシームレスな体験をノーコードで実現してくれます。

どのアプリが自社のECサイトに合っているかを悩んだらまずはShopify制作パートナーに相談してみる、または今利用しているアプリベンダーにオススメを聞いてみるなど情報収集から始めてみてはいかがでしょうか。

次回のコラムもお楽しみに!

Aki Yamada
株式会社Stack / カスタマーサポートチーム
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