Shopify専用モバイルアプリ「Appify」、販売チャネル戦略の新常識

Shopify専用モバイルアプリ「Appify」、販売チャネル戦略の新常識

本コラムでは、株式会社Stackが提供するShopify専用モバイルアプリパッケージ「Appify」の特徴を、WebViewベースのサービスとの比較を交えながら、モバイルアプリ構築を検討するマーチャントの皆さまにわかりやすく解説します。特に、Shopifyにおける「販売チャネル」の有効活用や「ネイティブアプリ」の強み、さらに「Shopify連携」の設計思想について掘り下げます。

Shopifyの強みを活かす、新たな販売チャネルとしてのモバイルアプリ

Shopifyの「販売チャネル」は、オンラインストア、POS、Instagram、Facebookなど、複数の接点を通じて商品を販売できる仕組みです。ここにモバイルアプリ(Appify)を加えると、企業はモバイルコマース領域での顧客接点を増やし、エンゲージメントやリピート率をさらに高めることができます。

具体例として、

  • アプリ限定商品アプリ先行販売など、特別感のある施策が打てる
  • 商品の公開・非公開を販売チャネル単位で制御できる(例:オンラインストアでは非公開、アプリのみ公開)
  • Shopifyの分析機能で、販売チャネルごとの売上・注文・顧客データを分けて確認できる

こうした仕組みは、オンラインストア単体では提供しにくい「アプリならではの価値」を生み出し、ブランド体験の差別化につながります。

WebView vs. ネイティブ:どちらを選ぶべき?

モバイルアプリには大きく分けて2種類のアプローチがあります。WebView型は立ち上げが早く低コストですが、Shopifyの「販売チャネル」としては直接カウントされないため、データ管理やキャンペーンの一元化に課題が残ります。

一方、AppifyはShopify連携を前提に設計されているため、追加開発不要で商品・注文・顧客データが連携され、プッシュ通知やポイント施策もShopifyのワークフロー(Shopify Flow)を活用してスピーディに運用可能です。

WebView側とネイティブ型の比較については、「ストリートカルチャーを軸に顧客体験を追求。ビーズインターナショナルの成長戦略とcalifの挑戦」でも取り上げておりますので、よろしければこちらもご覧ください。

▶ 記事内の「モバイルアプリ」セクションを見る

Shopify Flow × モバイルアプリで広がる柔軟な施策

Shopify Flowは、Shopify上の条件やアクションを自由に組み合わせ、ワークフローを自動化できる無料ツールです。

例えば、

  • 誕生日特典を持つ顧客に、自動でプッシュ通知を送信
  • 特定商品を購入したユーザーに、アプリ限定キャンペーン情報を配信
  • 購入後にアプリ内クーポンを自動付与

これらは、アプリとECのデータがShopify上で統合されているからこそ簡単に実現でき、日々の運用負荷を抑えながら、精度の高いマーケティングが可能になります。

オムニチャネル戦略を支えるデータ一元管理

オムニチャネル戦略を成功させる鍵は、データの一元管理にあります。Shopifyをマスターデータとし、オンラインストア、実店舗、モバイルアプリのデータを集約すれば、分析・施策立案・改善サイクルが大幅に効率化されます。逆に、アプリは外部基盤、実店舗は独立POS、オンラインはShopify……と基盤が分かれていると、分析精度が低下し、施策の実行スピードも落ちます。

AppifyはShopify連携を前提とした設計のため、導入後すぐに一元化された運用体制を築ける点が強みです。

最新アップデート:「Sidekick」で販売チャネル分析を強化

2025年5月発表のShopify Editions Summer '25では、販売チャネル分析の分野でも大幅な強化が発表されました。

特に注目なのは、ShopifyのAIアシスタント「Sidekick」です。Sidekickは販売チャネル別の売上や注文データをリアルタイムに分析し、売上減少の要因特定や改善策を提案してくれます。

例えば、

  • アプリ限定商品の売上推移やリピート率を、他チャネルと比較分析
  • 売上が下がった場合、改善可能なキャンペーン施策を自動提案
  • 画面共有や音声入力を使い、管理画面操作の効率化を支援

これにより、データ分析や施策立案にかかる時間を短縮し、ビジネス改善のスピードが格段に上がります。

まとめ:モバイルアプリは「販売チャネル戦略」で差がつく

モバイルアプリを作る際は、単に「アプリを持つ」ことがゴールではなく、Shopifyという強力なプラットフォームを活かした「販売チャネル設計」をどう描くかが鍵になります。Appifyは、開発工数を抑えつつ、ネイティブアプリならではのUXを実現し、さらにShopifyの分析・ワークフローとも連携できる点が大きな魅力です。

モバイルコマースの強化や、既存アプリのShopify連携を検討中のマーチャントの皆さま、ぜひ一度私たちにご相談ください。貴社の課題に応じた最適なアプローチをご提案します。

Oscar Ohara
株式会社Stack / 営業&広報責任者
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